住職のショートショート:エピソード23-2「努力は報われる(後編)」

努力は報われる(後編)

前編はこちら

はたして試合でまさにその場面がやって来ました。

私は集中して見事に決まり、トーナメントに勝ち上がりました。
ダブルス(2人)の試合です。
実力は、私のパートナーは1.5、私は0.5くらいでした。
合わせて、2人で2というところでした。
試合では、うまく歯車が噛み合って、2人で5くらいの力が出たように思います。
試合中は、お互い特に話をしなかったですが、気持ちは通じ合っていました。
ピンチの時もチャンスの時も、冷静に試合に集中して行きました。

いつのまにか、ファイナル(決勝)でした。
私は汗をかいたので、着替えに行きました。
そこでビル・ロング(故人)というアメリカ人のプレーヤーに
「今日はどうやった?」と質問されました。

私は「これからファイルやよ!」と答えると、
「おぉ!君がここまで来るのをずっと待っていたよ!私は側にいるよ!」
と声をかけてくれました。有難い言葉でした。
彼は決勝のコーラー(審判)でした。

対戦相手は惜しいところで外しています。
チャンスが巡って来ました。
もしパートナーが外せば、必ず次に決めようと私は集中していました。
パートナーの矢が放たれました。
美しい軌道を描いて、目標に突き刺さり、試合は終わりました。
「ゲームショット!」ビルの声が響きました。

とても私はラッキーでした。
「努力が報われた」と言える程のことはしていません。

ダーツ競技は原則、性別、年齢に拘らずハンディキャップは有りません。
これからも、生きていれば、90歳くらいまで続けていきたいと考えています。

ODO オープンダーツトーナメント 2005 結果ページ

住職のショートショートへの感想、励ましなど、コメント頂けると励みになります。心に残ったエピソードナンバーと感想をお聞かせいただければ幸いです。
viharajjj@yahoo.co.jp まで

シェアしていただけると幸いです
URLをコピーする
URLをコピーしました!
目次
閉じる