住職のショートショート:エピソード5「私、おっちゃんのこと大好きやねん」

「私、おっちゃんのこと大好きやねん」

あるお宅にお参りに伺った。
玄関先に小学低学年くらいの女の子が、遊んでいて、私の顔を見るなり、
「私は、オッちゃんのこと大好きやねん!」と言ってくれました。

私は、この子は良い子やなあと、私の心は天に登ってしまいました。
でもどうゆうことなんだろう。

「ありがとう、でもおっちゃんの事、なんで好きなん?」
女の子は、「おっちゃんが来てくれると、家が凄く綺麗になるねん。いつもはめっちゃ汚いねん。」
という事でした。

人は、相手によってはいろいろな姿を表します。
私にとって、いつも綺麗に片付けられていたお宅は、実は私がくる日だけだったのでした。
私が伺うことが、そのお母さんの大きな負担になっているのでしょうか。
それとも私のお陰で、せめて1日でも、家が綺麗になることを、喜んでくださっているので有れば、私は嬉しいのですが。

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