住職のショートショート:エピソード49「怖い顔」

怖い顔

ある日、友人と小さな居酒屋さんで食事をしていました。一人でやっておられます。

このお店の近くで他にどのようなお店があるかお聞きすると、
丁寧にいろいろなお店の特徴や費用など教えてくださいました。
ところがその方の顔が、私にはとても怖く感じました。

 別の友人の話です。彼の職場に学生のアルバイトがいる。
その彼はとても怖い顔をしていて、お客様から「喧嘩を売っているのか?!」と言われている。
客商売なのだからもう少し笑顔を作るように教えているが、本人はよくわかっていない。
とそんなことを私に言ってました。

私はその居酒屋をでてから、一緒に食事をした友人に、「今の人、怖い顔してたね?」と問いかけました。
友人は、「あの人はああいう顔なんや、私はぜんぜん気にならなかったよー」と。
同じように怖い顔に出会っても、私とは受け取り方がまったく違っています。
人にはいろんな表情があります。私たちは言葉と表情で気持ちを伝え合っています。
威嚇するような怖い表情に出会うと、本人には、そのつもりがないのに、怖く見えてしまっている時があります。
私はその友人の「気にならない」というのがいいなと思いました。
その「気にならない」の言葉を聞いてから、人に対して私の接し方が、少しおおらかになれたように感じます。

その「私は気にならない」と言ってくれた友人は、「あなたも、そうよ〜」と。

私も「怖い」表情だと指摘してくれました〜。

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