住職のショートショート:エピソード7「歳のわりに」

歳のわりに

私が歩いていると、ある事務所の前に、そこの方が立っていました。
私はいつものように軽く挨拶して通り過ぎました。
何か違和感があったのですが、わかりませんでした。

30分ほどして、私が用事が終わって帰ってくると、まだその方は立っていました。

「まだ立ってるんですか?」と思わず声をかけてしまいました。
「内からロックして、外に出て入れなくなったのです。」
それで私は、携帯電話で、知り合いの合鍵屋さんにお願いして、来ていただく事になりました。

以前私は10歳少し歳下の方から「稲垣さんは、歳の割りに落ち着きないですね!」と言われた事が有ります。
初めてのお店やお宅にお邪魔した時など、キョロキョロと見廻してしまいます。
いろんなものが眼に飛び込んできて、興味津々に見てしまう。

「まだ立ってるんですか?」と声をかけるのも、「余計なお世話!」と言われたかも知れません。
今回は、良かったみたいでした。

後日、お礼にと菓子箱を持って来ていただきました。お金を使わせて良かったのかなあ…。

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